あれに受かったった。R&S。さすがにかなり大変だった。試験内容書くわけにも行かないので、あまり参考になることは書いてないと思うが、まあ一応メモとして。
自分が取ったからって言うのではないけれど、はっきり言って誰にでも取れる類の資格ではないと思う、さすがに。技術力とか理解力とかそういうスキルもあるけれど、そういうことよりも、数ヶ月勉強に集中することが許される環境、その間のやる気の維持等、周囲の理解を得ることやセルフコントロールができない方に取得は難しいと思う。
この半年で集中して受かったわけだけど、実際にはその前の10年間の勉強や経験がかなり有効であったと思うので、CCNP取ってから10年ほどかけて取った、という見方がきっと適切なんだと思う。
ここまでのお遍歴
- ネットワークエンジニア10年
- CCNA,CCNPはIT系に転職した9年前に独学で取得済み。なお、CCNAは1000点だった模様(自慢)
- 当初社内ヘルプデスクでネットワークやサーバの基礎、保守運用を2-3年ほど学び、その後キャリアのSI業務でネットワークの設計構築を経験。
- CCNPの更新をする際、 QoS,BGP,MPLS の試験のでした。いわゆる642-xxx。つまり、この辺はある程度しっかり過去に勉強してるということ。また、いわゆる旧CCIPの範囲で、CCNPもってればCCIPになるはずだが、数年置きにに受けたため受験期間が空きすぎてCCIPの取得とはなっていない。
- その他経験:
- 運送屋(猫の黒いの)バイト時台含め8年程度
- 宅配のクリーニング屋 3年程度
- その他資格:
- テクネ(情報処理系)(前のネスペ)
- 情報セキュリティスペシャリスト(情報処理系)
- ITサービスマネージャ(情報処理系)
- システム監査技術者(情報処理系)
- フォークリフト運転者
- 職長/安全衛生責任者
- そろばん5級(中途半端)(なお小学生の娘はすでに4級。。。)
- ヤマハピアノ検定8級(中途半端)
- CCIE written は 昨年秋 にpass
CCIEに関連しそうなのは、CCNA/CCNPが完全に独学であることと(なんとかkingにまったく頼らずむしろ実機買った)、QoS,BGP,MPLS の試験をpassしており、それなりに勉強済みという点。特に後者は試験範囲的にかなりのアドバンテージと言える。
これまで/今回 頼ったもの
- CCNA/CCNPの本いっぱい
- QoS,BGP,MPLSの本そこそこ
- CiscoQOS Exam Certification Guide
- めっちゃいい本。歴代cisco pressのなかでも一番読みやすくおもしろい(QoS好きなだけかも)
- Internet Routing Architectures
- の日本語版。インターネットルーティングアーキテクチャ BGPリソースの詳細
- MPLS and VPN architectures
- の日本語版。
- CiscoQOS Exam Certification Guide
- Routing TCP/IP Vol1 ,Vol2
- いわゆるDoyle本。超バイブル。だいぶ前に買ったので、それぞれ2nd と 1st の Edition。さすがに1stは古すぎて微妙かも。
- GeneさんのOSPF,BGP,マルチキャストのPDFテキスト
- むかし勉強したとき買ったもの。今はどーしても日本語での理解が必要なとき用。(が、ここまでくるとさすがにマルチキャスト以外はあんまなかった)
- 前の時代のWrittenのテキスト。英語。もらいもの。
- なんらかの実機環境またはエミュレータ環境。細かくは答えられませんのでggrks
- INEのビデオやらworkbookやら
- Cisco360のworkbookやら
さすがにここまでくると、 英語ガー 読メマセンガー みたいな状態では歯が立たない。かといって大して読めるようになっているわけではないが、一応、前回転職時に英語慣れを睨み外資絡みの仕事を選択したので、それなりに英語に触れる機会はある状態ではあった。なお、その英語への意識も、この資格を意識したものだったりする。どやこの大局観!
コツのようなもの
こころがけたことというか。
勉強時間は理解の深さと比例しない
人によって理解の速さには差があること認める。だからあせる必要はない。受かるまでに勉強に費やした時間をわりと聞かれるが、そこは全く重要ではなく、大切なことは、受験する段階で十分な知識や技術が自分に蓄積されているかどうかでしかない。1時間やろうが100時間やろうが、理解してなかったら意味がないわけで、逆に言うと、100時間やってわからなくても、101時間でわかればいいということでもある。※100時間やってわからないということは、調べ方が悪いと考え、手法を変えるべきところではある
モチベーションを維持する
人それぞれなので何とも言えないが、これ大事。自分は原則として飲み会は絶ったものの(あれ飲んだジャン?という反論は甘んじて受ける)、アニメ鑑賞やベビメタSSA観に行く等のは普通に消化した。「オレ、受かったら○○するんだ」みたいなのは、どうみても死亡フラグにしか見えず、好みではないしやめといた。
入れ込み過ぎない
入れ込み過ぎると飽きる。飽きてしまうと、今日くらいやらなくても良いかという気持ちになり、そして一日でも勉強をやらないと手が出しづらくなり、やらなくなる。自分の場合は。
毎日必ずやる
なにこれくっそ眠い死んじゃう、とかいう日でも、3分でもWorkbookのPDF眺めるとか、show bgp vpnv4 unicast all を打つとか、何でもいいのでとにかくやる。飽きやすく、一度飽きたら同じことになかなか気持ちが向かない体質なので、状況を維持する努力は相当した。
勉強した技術を使う機会をわざわざ作る
実際に使う機会を持つことで、復習にもなり、思いどおりいかなければトラブルシュートになり、CCOの場所を自然と覚えるなど、応用力が格段に鍛えられる。普通に生活しててもそのような機会は訪れないので、かなり強い意志を持って挑む必要がある。必要もないのにわざわざvrf-lite組むなどしてた。いやそんなん言われても仕事ガー環境ガーなどと言ってる人は、そのままずっとそう言ってれば良い。必要なのは断固たる決意。
調べ方を工夫する
さきほど100時間調べてもわからないなら調べ方が悪いと書いたが、人の頭の中は見れない以上、人により理解のしかたは異なる可能性があるのだから、ある人に勧められたテキストがわたしに適しているとは限らない、つうことは覚えておくべき。たまたまその人に合ったものを猛烈に薦められ、それを盲信してそれを通じて理解するのに時間がかかる、という無駄な時間を過ごすのは大変もったいない。自分に合う、理解しやすい説明を探すべき。もし見つからないとしても、自分だけアホなのかもしれないと思う前に、探し方が悪い可能性を考え、探す場所が悪い可能性を考え、自分の考え方に問題がないか考える。まあとにかく考えるしかない。
そんなこんなでたくさんのことを考えいろいろなものを読むうちに、徐々に理解がされていき、以前薦められていた本がある日急に読みやすくなってたりするようなことも、これまたよくあることでもある。
なお、個人的にもっともおすすめしたいのは、自分に分かりやすい内容は、ある程度自分で作ってしまうことである。
※ここでの勉強更新はまさにそのスタンス。
とにかく自分を信じる
ネットの情報は基本的に正しくない可能性があるということを忘れずに。自分のアイデアを信じ、動作結果を信じ、なぜ違いが出たかとことん追及する。
そうして気づくことは、たいていの場合、自分が間違っているということでもある(!?)
また、誰かにできることは、手間隙をかければたいていの場合自分にもできると信じる事も大切。オリンピックで金メダルを取ろうとしているわけでもないのだ。時間や期間の制約は自分が設定した目標以外にないわけで、目標設定を誤らなければ、スタートラインでの(知識や才能の)差は、手間隙という努力を十分にかければ、どこかで必要十分なレベルに到達可能であるはずなのだ。そのためには、自分の力や相手(試験内容や難易度)をしっかりと理解する必要があるわけで、そんなものはちゃちゃっと理解してしまえばいい。正直、ここで躓くようでは先はしんどいだろう。
などとぶつぶつ自分に言い聞かせながらやる感じ。
試験直前には、試験対策をしっかり
勉強のことではなく(それをしっかりやるのは当たり前のこと)、それ以外にできることでもベストを尽くす。いかにしてにアドバンテージを増やすか考えう。幸い、試験場所は近いので下見は楽だった。また、当日不慮の事故発生時の代替移動手段の検討も行う。
他にやったことの例としては、夜型を改め生活を朝型にする、puttyに慣れるため仕事でもputty使う(teraterm派でしたのでコピペ感覚の違いに慣れる必要があったが、慣れるとputtyの方が暴発も多いが速い)、お気に入りのテキストエディタを使わずnotepad使う、workbook開きながらIOL画面とコンソール20台分をマルチディスプレイ使わずシングルディスプレイのみでラボ演習を行うトレーニング、などなど。なお、キーボード対策として家用に英字キーボードもアキバで1000円で買う意気込みであったが、試験当日は変な形の日本語キーボードでした。。。※なお、10分ほどで慣れた模様。人間てすごい。
思い返せば
10年前、勤めていたクリーニング屋の倒産がきっかけで飛び込んだIT業界。未経験からくる安月給をどうにかあげるために購入したCCNAの黒本の中身がまったく理解できなかった。そのころの妻のお腹には第一子、家賃も食費も払うので精一杯といった状況の中、おそらく人生で初めて本気を出した。とにかく勉強をした。根を詰めるというのを始めて経験した。おかげで半年後にはCCNAを取得し、4ヵ月後にはCCNPを取得していた。
そしていま、とうとう、ようやく、CCIE R&S 取得に至った次第となる。いやーまあまあ大変だったなー
総まとめ
多少のビハインドなら、死ぬ気で挑めば意外と何とかなるもんだなあ。
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